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心理・教育×スポーツマネジメント

第一回目は、「スポーツマネジメントコース」。
石井政弘先生と対談しました。

スポーツマネジメントコースとは

小早川:まずは、スポーツマネジメントコースはどんなコースなのか教えてください。

石井:「情報学の専門家」と「スポーツ指導者の知識技能」をもった学生を育てるコース、これにともなって、スポーツ指導者の資格充実を図っています。
現在は資格支援としてスコーラ化も検討しています。
*詳細はコース紹介をご覧下さい。

石井先生の研究分野

石井政弘教授

小早川:石井先生は元々、どういう領域が専門なのですか?

石井:僕は、日大陸上部出身で棒高跳をやっていました。今の体型からはちょっと想像できませんけどね(笑)。
大学院からの学問的専門としてはバイオメカニクス(=運動力学)やスポーツ心理学をおもに研究しています。そのため、現在の授業も実技系のスポーツ演習と講義系のスポーツ情報論、スポーツ心理学などを担当しています。
 スポーツ心理学のなかの例では、イメトレ(=イメージトレーニング)として、うまくなるためにはどういうイメトレを行ったらよいか、緊張を解きほぐすにはどうしたらよいかなど、普段からどういうイメトレをすれば良いのか、また競技意欲を掻き立て持続するには、なども教えています。
 この授業には、スポーツが苦手な学生もおり、その場合は自分の興味あるものに置き換える。たとえば、料理や音楽などスポーツ以外に自分で変換して、その場その場に置き換えて考えてほしいと伝えています。

小早川:スポーツについて学ぶことで、他の日常的なことがらについても学べるのですね。

スポーツの力

石井:スポーツが人の心を動かしたエピソードがあります。
以前、ゼミ生の中に車椅子学生がいたときに、授業後にゼミの親睦会としてボーリング大会を行おうという企画がありました。当時のゼミ長が車椅子でボーリングに入れるのか、ゲームができるかなどゼミ一丸となって車椅子の学生をフォローし、無事ボーリング大会終了。
 その後、いつもは淡々と送り迎えをしていた母親から笑顔で「息子は生まれてはじめてボーリングをすることができました。本当にありがとうございます!」と感謝の言葉をいただきました。私としては、当たり前のことだと思っていたことが、本人及びその家族にとっては考えてもみないことだったのでしょう。
 また、スポーツ演習の授業時に、同じく車椅子の女子学生がおりました。このような学生向けに通常のサッカーやバドミントンなど以外に「健康管理&軽スポーツ」といった授業コマを作っています。内容は、体育館フロアーでの講義、ボールをキャッチ、的当てゲームや卓球など本人に負担がない程度に体を動かすことなどを行いました、彼女はいままで見たこともないような笑顔のまま毎時間をすごしていました。

小早川:子供の成長の過程でも、運動は意欲の向上や社会性の獲得など、心の成長にさまざまな効果があると言われていますね。

石井:このようなエピソードから、必ずしも激しい運動がスポーツではなく、「人生を豊かにするもの」というスポーツの定義があります。スポーツトレーニングは怪我をしていても、手だけの運動、脚だけの運動、さらにはイメージトレーニングもできます。ただし風邪を引いていては脳が働かないので、ダメですが…(笑)

自分で行い、自分で管理していく「セルフ ジャッジ」

小早川:石井先生の授業ではどんなことを重視していますか?

石井:とくに、実技系のスポーツ演習バドミントンでは、まずは対戦相手と握手をすることからはじまり、「セルフ ジャッジ」が大前提。安全確認し、相手と話し合いながら問題解決をしていく、そういう人材を育成するのが目的。運動ができる、できないは二の次。みんなで楽しむ、コミュニケーションをとることに意義があり、生涯スポーツとして捉えています。

トップアスリートはどこが違う?

小早川:スポーツの世界でも心理学に関係のある要素が大切な気がします。たとえば、反応の速さなどは競技で重要になりませんか?

石井:そうですね。スポーツの世界では、一瞬の差で勝負が決まってしまうことが多々あります。たとえば、陸上競技ではスタートの合図が鳴ったらすぐに走りださなければなりません。では、100m走で金メダルを取るような選手は音に対する反応も速いのでしょうか?実はそうではありません。
 スタートの合図音がしたら走りだすというような、特定の刺激に対して行動を起こすときにかかる時間を「単純反応時間」と呼びます。この単純反応時間は、どんな人でも大体0.15秒~0.2秒前後と言われています。一流選手も一般人も大差がないわけです。もちろん金メダル選手はスタートした後の走りがまったく違いますけどね…(笑)
 一方で、サッカーのキーパーのように「右か?」「左か?」を判断してから反応する時間を「選択反応時間」と呼びます。選択反応時間は単純反応時間よりもさらに時間がかかりますが、すぐれた選手になると、相手の動きの癖やパターンを観察し、相手の動きを「予測」することで効率よく反応しています。キーパーがすぐにボールへ飛びつくためには、キッカーの動きを読む必要があるというわけです。

心理・教育×スポーツマネジメント

小早川睦貴助教

小早川:スポーツマネジメントコースで学ぶ内容は、心理学で習う内容と似ている部分が多くて、12あるコースの中でもお隣さん同士という感覚でいます。
 ですから様々なコラボレーションが可能だと思いますが、やはり心の内面に関わることに取り組んでみたいですね。

 基礎的な心理学とのコラボだと、イメージ能力の違いがイメージトレーニングの効果に影響するかどうか?とか、スポーツで必要な「集中力」を心理学実験で測るといった分析も可能でしょう。
 また、臨床心理学的な側面ではスポーツが心の健康に与える影響を調べるのも重要ですし、教育といった点では選手の性格の違いによって、どんな指導法が適しているか?などを考えるのは興味深いと思います。

こんな人がスポーツマネジメントコースにいます

★今までスポーツをやっていた
★運動が苦手だけど見ることがすき!
★スポーツはしないけど、マネージャーをやっていた!
★スポーツを電子機器(ハイスピードカメラなど)を利用して、自分でフォームなどを確認し、スポーツに生かしたい
★スポーツ心理や指導論を身につけたい

…など必ずしも「プレイヤー」だけがスポーツではありません!
スポーツを「見る側・支える側」もスポーツをする上で重要な役割を担っています。
スポーツマネジメントコースは、スポーツを学問的側面からアプローチしていくコースです。
詳しくはコース紹介へ!

スポーツマネジメントコース教員