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心理・教育 × 社会コミュニケーション


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第7回目は、「社会コミュニケーションコース」。
圓岡偉男先生と対談しました。

圓岡先生の経歴

小早川:先生の研究室には、たくさんの難しそうな哲学書がありますね。バリバリの文系といったご経歴ですか?

圓岡:いいえ。元々は理学部志望でした。数学と物理が好きでどちらかの道に進もうとしましたが、大学受験で見事に失敗。そのまま文系の大学へ進学。哲学を選んだのは、「物事の本質を見る」という点が一番数学に近かったからです。

小早川:圓岡先生は、純粋で究極的な理論を求める研究志向をお持ちという感じがしますね。そこから今のご専門である社会学や情報大にはどう至るんですか?

圓岡:学部のゼミで社会哲学(社会理論)、理論社会学を学び、大学院に進学しました。その後、他大学ですが助手や研究員、非常勤講師を経て、2007年に情報大に来ました。
大学生の時から、学習塾などで何かを教えるということをやっていましたが、大学院生の時の大学受験の予備校講師の経験は大きな経験でした。人に何かを伝えることの難しさを実感しました。

圓岡:情報大に来る前に多くの大学で非常勤講師をやりましたし、看護学校でも教えてきました。1日に3校かけ持ちしたこともありました。でも、たくさんの学生に出会えたことは今でも宝です。そのなかには、まったく目の見えない学生や耳の不自由な学生もいました。もうほとんど忘れてしまいましたが、手話も少し覚えましたよ(笑)。このような言い方は本当は失礼なのですが、他の学生に混じって、がんばっている彼らの姿にこちらが力をもらうことも多々ありました。

小早川:ご苦労なさったんですね。以前先生の授業を覗かせていただきましたが、そのご経験を感じるような授業でした。授業を受ける人にも、その深みまで味わってほしいですね(笑)

圓岡先生の研究分野

小早川:圓岡先生の研究分野は「社会学」だと思いますが、その中でも具体的にはどういった分野が専門ですか?

圓岡:現在の研究分野は、「知識社会学」です。社会の中でも様々な知識が必要になりますが、たとえば「共有」とはどういうことなのか、ということを深く考えていったりします。その一部として「情報」も取り上げていて、現在執筆中です。
もともと興味のあった哲学も、何かが存在するということはどういうことか、何かを認識するということはどういうことかという「存在論・認識論」のような、物事の根源的なところに目を向ける学問です。

小早川:そうなんですか。社会学は「世の中のリアルなデータ」を分析する生々しい学問と思っていたのですが、哲学のように純粋な理論を求める分野もあるんですね。なんだか難しそうに思えてきたのですが、普段の授業やゼミで学ぶのはどういった感じのことですか?

圓岡:そうですね、ちょっと難しくなってしまいましたが、学生達に指導する心がけとして、「情報の本質を伝える」こと重視しています。コミュニケーションという視点でみると、「自己と他者の非連続」私とあなたは違う、分からなくて当たり前というところからスタートし、共有の理解を創りだすためにはどうしたらよいかということを考えます。それは一方的な押し付けではなくて、お互い確認しながら作っていくわけです。

社会コミュニケーションコースとは

小早川:社会コミュニケーションコースという名前からして、社会からコミュニケーションまで研究分野の幅が広い印象がありますが、圓岡先生が考える社会コミュニケーションコースはどんなものですか?

圓岡:教員の色が一番出ているのが社会コミュニケーションコースだと思います。本当に教員によって全く異なる研究をしています。分野としては、「人間関係や社会問題」、「アニメ漫画、マスコミ、メディア」、人の繋がりを数量化する「数理分析」まで出来ます。表面的な現象だけではなくて、その表面的な現象の裏に隠されていることは何かと考え、様々な側面から学べるのが社会コミュニケーションコースです。

心理・教育 × 社会コミュニケーション

小早川:社会問題を扱うというとちょっと重たい印象や暗いイメージを抱きますが、ゼミや卒論でもそのようなことも学んでいくんですか…?

圓岡:そうですね、課題や問題があるからそれを解決するのが目的になるので、社会問題の研究となると決して明るくはないです(苦笑) ただ、少子高齢化や福祉問題などは人間に必ずつきまとう問題です。またこれらは、複合的現象でもあります。なので、他の学問の力を借りることも必要になります。本学の大きな特色として3年時のプロジェクト研究があります。それは他の学問分野との共同研究の場と言っていいものです。たとえば、この社会問題も、心理学の知識を借りることによってその奥にある現象を分析していくことで何か解決の道筋が見えるものもあると思います。

小早川:社会心理学という分野もありますから、社会学と心理学はとてもよくなじむと思います。他にはどんな研究テーマがありますか?

圓岡:少し視点を変えた例だと、「本の帯」。これも一つの情報発信であり、他者をつなぐ一つのメディアでもあります。そのわずかなスペースになるべく情報をつめるにはどうしたらよいか。また手にとってもらうためにはどのようなキャッチコピーがよいかという卒論を書いた学生もいました。また現在4年生で「同調圧力」について研究しているゼミ生がいます。例えばLINE上のコミュニケーションで本当は関わりたくないのに、関わらないと仲間はずれにされてしまうという圧力から、本心では同調していないが、うわべだけ同調してしまうというような現象です。

小早川:社会心理学者のアッシュが行った有名な「同調実験」というのがあります。例えば下の図を見て、「見本と同じ長さの線はどれですか?」という質問をされたとします。普通はBが正解だとわかります。しかし、自分以外に大勢がそばに居て「A」と言ったら、本当の考えに反して自分も「A」と答えてしまうんです。

アッシュの実験とLINE上のコミュニケーションでの同調を比べてみると、やはり複雑さや規模が違いますね。 社会心理学や実験心理学で扱えるのは、やはり限られた範囲や条件の中だけだと思います。まだ社会の中の「部品」ぐらいまででしょう。一方で社会学は全体的な大きな視点から物事を捉えられるのが強みだと思います。これから社会学と心理学が手をつないで、それぞれの強みを発揮できると、もっと様々な社会問題に切り込んでいけると思います。

圓岡ゼミの特徴

小早川:圓岡研究室は、清潔感がありますね!どんなメンバーがいて、どんな活動をしているんですか?

圓岡:男子学生が多いゼミですが、きちんとしているかもしれませんね。研究室で食事会を行ったり、卒論や文化祭近くになると、泊り込みで作業をしたりしています。
主に文献を読みあさって自分の考えを議論しあっていますが、千葉日報(千葉の新聞社)の協力で、新聞記者体験もさせてもらっています。現場で取材し、写真撮影から原稿作成まで全て学生が行い、実際の紙面にも掲載されています。

私のゼミは、「自分でやらなければ何もできない」ゼミです。なので、能動的な学生が向いていると思います。目的意識があり、自分で動ける人を歓迎します。

千葉日報掲載記事【2013/07/26】

記事作成学生

圓岡先生の趣味

休みの日はほとんど読書をしています。主に哲学オンリーですね。昔はよくドイツやスイス、ベルギーに旅行にいっていました。

あとネコも好きですね(照)

私は、人と同じがイヤという性格なので、車も他の先生方があまり乗っていないものを選んでいます。もし同じ車種が流行ったら、買い換えるかもしれません(笑)

圓岡先生からのメッセージ

大学浪人のときには、いつも「大学で学びたい」と強く思ってきました。
また、世の中には学びたくても学べない人も沢山いることを感じているので、情報大の学生もどんどん学んでほしいと思います。
何のために大学で学ぶのか、学問と向き合うのかを考えられる人になってください。
調べても考えてもわからないときには相談にのります。必ず、自分から何か調べてみてほしいです。一緒に物事の本質を探りましょう。

こんな人が向いている・きてほしい!

・物事を深く考える人
・裏を探ることが好きな人
・社会現象や変化に興味がある人
・人と社会、人と●●という、人と何かの「繋がり」を勉強したい人
・変化する対象をみつけてその本質を捉えてみたい人


現象を捉えて学問の本質を探る。それが社会コミュニケーションです。
是非一緒に本質を捉えてみませんか?

社会コミュニケーションコース教員

★アニメやマンガ、マスコミ、メディア系:茨木 正治先生
★語学系:アーロンSキャルコート先生
★人間関係・社会問題系:圓岡 偉男先生
★社会ネットワーク分析系:三宅 修一先生
★イギリス文学の異言語と外地系:吉岡 栄一先生

★社会コミュニケーションコースの紹介はこちら