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藤田修平准教授企画制作・監督の映画「湾生画家・立石鉄臣」が台湾国際ドキュメンタリー映画祭入選


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藤田修平准教授企画制作・監督の『湾生画家・立石鉄臣』が
台湾国際ドキュメンタリー映画祭で入選
本学総合情報学部 藤田修平准教授が台湾の映像作家と共同で企画制作・監督を務めた『湾生画家・立石鉄臣』が台湾国際ドキュメンタリー映画祭(TIDF)の二つのコンペティションに入選し、台北市の光點華山電影館で5月7日(土)と11日(水)に上映されことになりました。
この映画祭は(日本の文化庁にあたる)文化部のもとで、財団法人国家電影中心によって主催され、1998年に始まって以来、隔年ごとに開催され、今年で第10回目を迎えます。
この作品の入選とこの作品の柱となっている戦前台湾で活躍した画家「立石鉄臣(たていし てつおみ)」について藤田准教授にコメントをお願いしました。

このドキュメンタリーの撮影を始めてから10年近くになり、今回、台湾を代表する映画祭でプレミア上映を行うことができて、とても嬉しく思っております。立石鉄臣は戦前の台湾で活躍した画家で、戦後の日本ではその存在は忘れられ、当時の絵画は散逸し、1980年に亡くなりましたが、その死の直前まで絵本や児童向けの書籍、図鑑でイラストや細密画の仕事を続けており、私たちの世代にとっては名前を認識しないままに彼が描いた絵にどこかで出会っているはずです。
その立石の油絵は戦後になると大きく変化するのですが、それは旧植民地出身の人たちの人生が投影されているようにも思えます。彼らの多くはすべてを失って日本に引き揚げ、生活を再建しましたが、それまで築き上げたものが植民地から得られたものであったため、誰かを非難したり、不平を言ったりできず、半ば沈黙したまま地道に働いてきたのでした。(こうした戦後の状況は芸術家にとってはより厳しいものであったでしょう。植民地の芸術としてこれまでの作品に影を落とすことにもなったのですから。)
1990年代になり、台湾では立石が台湾の文化に残した功績や影響をめぐって、再評価が始まりました。この映画の上映を通して、立石鉄臣の芸術と人生、台湾で生まれ育ち、日本に引き揚げた「湾生」の歴史、かつて存在した(必ずしも一方的であったとはいえない)日本と台湾の文化の相互交流について、日本と台湾の観客と一緒に考えてみたいと願っています。